素浪人ワルツの旅~韓国・春川編~は無事に終わりました。
インフル騒動もなんのその、3回公演ともたくさんのお客さんに喜んでもらえました。
初めて海外でやる作品は不安です。それも僕にとって初めて「字幕」のある芝居。会話劇というわけではありません。敢えて言えば、身体表現のような会話。即興性を伴ったやりとり。果たして「字幕」で対処できるのか。
結果、通訳と字幕とハングルの三本立ててやりました。即興的に喋るところは通訳で、しっかりと聞かせる部分は字幕で、役者が一番お客さんに近づきたいポイントだけハングルで。まあ、喋るのはほとんど安元さんで、安元さんの役は「安元」なので、そのへん、うまくいったのではないでしょうか。改善はあるにしろ、彼女の肝は3段階くらいあがったようです。
いいむろさんとKちゃんの身体表現とザッハの音楽、そしてキヨちゃんの映像においちゃんの照明は、ますます密接になったと思います。毎ステージ違う形になるのに、毎ステージクオリティがキープされていて、毎ステージ発見があり、だからこそみんな毎ステージへろへろになる。ロングランができる作品であることが立証されたように思えます。僕らはこの作品をこれからもまだ続けていくんだろうなあと確信しました。
なんていうか、このように、僕はかなりプロデューサー目線になってしまっています。サーカス団の団長の気分です。演出家として、やり残してることはないのかと問われれば、不思議なことに「これはこれでいいんじゃないだろうか。完成させるということが目標ではない作品ってあるんじゃないだろうか」と思っています。こんな作品は初めてかもしれません。
あ演出家として今回、貴重な経験をさせてもらいました。ワークショップ。参加者は韓国人だけかと思いきや、ふたを開けてみると、ロシア人にクロアチア人まできました。彼らはこの演劇祭に招聘されている別のカンパニーの人たちです。総勢30人以上。
通訳は日本語→韓国語→英語→ロシア語と順番にされていきます。まるで格安航空券の旅です。これではなかなか前に進まないので、途中からは言葉はなしでいきました。いいむろさん、ザッハさんのおかげで、わずか3時間なのに最後はミニ作品を発表できるまでいきました。これが最高に面白かった!!日本で僕がやってる方法が伝わったこともうれしかったし、それがこんな風に解釈されて立ち上るんだという異種な驚きに感動しました。同時に、言葉は伝わらなくても伝わることの多さに改めて驚きました。
そういう当たり前のことが身にしみるというのは何にも増して貴重なことです。
それではまた会う日まで!素浪人は次はどこに行くのかな?
CONTENTS
2010年度「素浪人ワルツ」特設サイト公開中! 「素浪人ワルツ」初演についてはスペシャルアーカイブをご覧下さい。 |
0 件のコメント:
コメントを投稿